外科的歯内療法(意図的再植)の症例
外科的歯内療法(意図的再植)
※本動画と以下症例は同一ではありません。
外科的歯内療法(意図的再植)
意図的再植は根管治療を行なうも病気が治らずかつ、何らかの理由により歯根端切除が行えない場合が適応となります。
分かりやすい例は前から数えて7番目の歯です(親知らずを除く一番奥の歯)。7番目の歯は位置が奥過ぎて、歯根端切除で使用する器具が到達出来ないので基本的に適応になります(近年では器具の発達により7番目の歯でも歯根端切除が行えるBone-ridテクニックという例外もあります)。
その他、何らかの理由により7番目以外の歯に行なう場合もあります。意図的再植も歯根端切除も根の先を数ミリ切断し逆側から数ミリ綺麗にして材料を詰めるという点は同じです。違いは口腔内で行なう(歯根端切除)か、口腔外で行なう(意図的再植)かの違いだけです。
口腔外で行なう場合は一度歯を抜歯しなければなりません。患者さんの中には歯を一度抜いたのに戻してきちんとくっつくのかとご心配な方もいらっしゃいますが、きちんと戻るためには幾つかのルールを守らなければなりません。そのルールを知っていればくっつかないということはほぼありません(私の経験では、そのルールを守った処置でくっつかなかった経験は0です)。
歯が元々あった部位に同じ歯を戻すわけなので自家歯牙移植とは違い、処置を行った直後は歯がグラグラしていますが1ヶ月程度で元と同じ程度に戻ります。
症例 1
60代女性。根管治療を行うも治癒しなかったため、また患歯が第二大臼歯であったため意図的再植を行った。術後半年で治癒傾向が認められた(右上7)。
年齢・性別 | 60代 女性 |
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治療内容 | 歯根端切除前に破折片除去を行い根管治療を行うも治癒が得られなかった。歯を一度抜去歯し、口腔外で歯根端切除を行い逆根管形成、MTAで逆根管充填を行い歯槽窩に戻した。 術後1ヵ月で歯肉は治癒しており、術後半年の予後観察で治癒の傾向が認められた。 |
治療期間・回数 (※予後観察は含まず) |
診査・診断・コンサルテーション 1回 処置 1回(計2回) |
費用(税込) ※自由診療です |
意図的再植132,000円 ※術前にDr.寺岡が根管治療をした場合の金額。根管治療を行わず、外科的歯内療法のみを行う場合は正規の金額(264,000円)となる。 (診査・診断・コンサルテーション・処置、破折片除去代、MTA代を含む) CT撮影代11,000円(1回) |
リスク | 出血、腫脹、疼痛、局所麻酔中毒、穿孔、根尖性歯周炎、迷走神経反射、下歯槽神経麻痺、上顎洞炎、器具破折、破折片の根尖孔外への押し出し、顎関節症、非歯原性疼痛等 |
症例 2
70代女性。根管治療を行なったが治癒が得られなかった。患者は高齢のため歯根端切除に懸念を示したため、術時間のより短い意図的再植を行い術後半年で完全治癒が得られた。
年齢・性別 | 70代 女性 |
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治療内容 | 根管治療を行うも治癒が得られなかった。通常であれば歯根端切除を行うが、患者は高齢であったため意図的再植を計画した。歯を一度抜去し、口腔外で歯根端切除を行い逆根管形成、MTAで逆根管充填を行い歯槽窩に戻した。 術後1ヵ月で歯肉は治癒しており、術後半年の予後観察で治癒の傾向が認められた。 |
治療期間・回数 (※予後観察は含まず) |
診査・診断・コンサルテーション 1回 処置 1回(計2回) |
費用(税込) ※自由診療です |
意図的再植132,000円 ※術前にDr.寺岡が根管治療をした場合の金額。根管治療を行わず、外科的歯内療法のみを行う場合は正規の金額(264,000円)となる。 (診査・診断・コンサルテーション・処置、破折片除去代、MTA代を含む) CT撮影代11,000円(1回) |
リスク | 出血、腫脹、疼痛、局所麻酔中毒、穿孔、根尖性歯周炎、迷走神経反射、下歯槽神経麻痺、上顎洞炎、器具破折、破折片の根尖孔外への押し出し、顎関節症、非歯原性疼痛等 |